ソフトウェアデザイナーとは…


ソフトウェアデザイナー

ソフトウェアを総合的にデザインする

 ソフトウェア開発にかかわる職種には、どのようなものがあるのでしょうか? 設計書に沿ってプログラムを組むプログラマー。要件定義や設計、ときにはプログラミングや導入までもを担うシステムエンジニア(SE)。プロジェクト全体の管理や顧客との総合的な窓口を担うプロジェクトマネージャー(PM)、など。――― では、ソフトウェアデザイナーとは?

 ソフトウェアデザイナーとは、これらすべての職種を経て、ソフトウェアを総合的にデザインする能力を備えた職種だといえるでしょう。

 かつてのソフトウェアはハードウェアの「おまけ」であり、利用者も限定的で、表現力も乏しいものでした。しかし現在ではハードウェアやネットワークを高度に制御し、企業から家庭までありとあらゆる分野で利活用されています。ソフトウェアは機能や価格だけではなく、使いやすさや造形美に至るまでユーザーに評価される時代となりました。巨額のコストを掛けて開発したソフトウェアであっても、ユーザーに評価されず、短命のうちに姿を消すことも決して珍しくありません。

 今やソフトウェアは、企画から設計、製造、導入に至るまでデザイナーの意匠を反映したものでなければならず、デザイナーの個性が現れるものでなければなりません。そしてその役割を担う職種が、『ソフトウェアデザイナー』だと考えています。

デザイン中心のソフトウェア開発

 テリー・ウィノグラード教授は、スタンフォード大学の学生だったGoogleの共同創業者、ラリー・ペイジを指導した教授です。彼は著書「Bringing Design to Software」の中で「ソフトウェアにおけるデザイン」の重要性について問題提起しています。

どんなに最新のプログラミング手法や開発方法論を取り入れたソフトウェアであっても、ユーザーにとって煩わしいデザインは困難で痛ましい経験でしかありません。
ユーザーの求める機能を備え、目的に即した結果が得られることは勿論のこと、ユーザーがソフトウェアを使うことで喜びを経験できるソフトウェアでなければいけません。

 ソフトウェアデザイナーは、最新のプログラミング言語やフレームワークを取り入れることに達成感を満たそうとするのではなく、ソフトウェアの利用者にある種の心地よさと充実感を与えるデザインの探求に情熱を燃やすべきです。
 「デザイン」とは、単にユーザーインターフェースや外観のことだけではなく、ソフトウェアが果たすべき機能的な背景や発注者のビジネスプランも踏まえ、一貫性のあるバランス感覚に優れたソフトウェアを設計することだと考えています。